1回のトリートメントにお客様の人生を変えるパワーがある
静岡県東部・小山町にある日本を代表する国際サーキット・富士スピードウェイに隣接し、富士山の絶景を楽しめる「富士スピードウェイホテル」。
館内には富士モータースポーツミュージアムが併設され、客室やカフェテラスからはサーキットを一望できます。ウエルネス棟にあるOmika Wellness & Spaでは、富士山を望む大浴場や、静岡のエッセンスを取り入れたオリジナルトリートメントでゲストを癒しています。
Omika Wellness & Spaのマネージャー大塚麻衣様に究極のおもてなしについてお話を伺いました。
――富士スピードウェイホテルのスパマネージャーになられるまでの経緯を教えていただけますか。
十数年前、まだ国内にホテルスパがほとんどなかったころ、ホテルのスパで活躍するセラピストという職業を知り、興味を持ったのがセラピストになったきっかけです。美容学校を卒業後、都内の外資系ホテルに入社し、念願のホテルスパのセラピストとして経験を積みました。そして、富士スピードウェイホテルの開業に伴い、スパマネージャーとして入社しました。
――大塚様の考える究極のおもてなしとは。
セラピストとして、トリートメントの技術があることはもちろん大切ですが、技術以外のプラスαの部分に心を配るようにしています。例えば、トリートメント中にセラピストの足音がたたないか、耳障りな物音がしないか、お声掛けのトーンや速度がお客様にとって心地がよいか等、お客様に深くリラックスしていただくには、そういった心配りによるところが大きいと感じています。
また、お客様が本当に求めていらっしゃるものを提供できるよう、トリートメントの最初に行うフットバスの時間を大切にするようにしています。
フットバスの前に行うコンサルテーションでもお好みの圧などはお聞きしますが、フットバスの際の声のトーンや話すスピード、会話の内容等で、お客様が本当に求めていらっしゃるものを感じ取るようにしています。
――お客様との具体的なエピソードがあれば、教えていただけますか。
Omika Wellness & Spaマネージャー大塚麻衣様
例えば、施術中にお客様が心身をゆだねてくださることで、非常に素晴らしい空間を共有できる瞬間があります。中にはリラックスの先に感動を覚え、涙を流されるお客様もいます。お客様がその時に必要としていたものを、何らかの形でお届けできたのではないかと思うと、大変嬉しくなります。
きっかけが、滞在中にレストランで提供されたケーキであろうと、トリートメントであろうと、その瞬間がお客様にとってかけがえのない思い出になることもあるということを念頭に、お客様をお迎えするよう心掛けています。
――マネージャーとしてはどのようなことを大切にされていますか。
ラグジュアリーホテルにふさわしいおもてなしを提供できるようスタッフを指導する一方で、お客様がリラックスできる温かな空間を作るためには、スタッフが心穏やかに働ける環境を整えることが重要だと考えます。お客様が幸せな気持ちのときも、そうでないときも、そのお気持ちに寄り添えるチームの雰囲気作りを大切にしています。
取材後記
2022年10月に新規オープンした富士スピードウェイホテル。
至るところにモータースポーツや静岡のエッセンスがちりばめられ、知的好奇心を刺激されるホテル棟。そのホテル棟に隣接するウエルネス棟内のOmika Wellness & Spaでは、打って変わって静寂と温かな雰囲気に包まれます。
マネージャーの大塚様から、お客様から発せられる言葉だけではない様々なメッセージを全身全霊で感じ取り、トリートメントを提供されるご様子を伺いながら鳥肌が立つのを抑えることができませんでした。
なんと細かな心配りをされているのだろうか。些細なことと思ってしまうような細かな心配りの積み重ねによって、お客様に深くリラックスをしていただいたり感動していただいたりすることができるのだと腑に落ちました。ご開業からお付き合いをいただいてる富士スピードウェイホテル様のホスピタリティに触れ、身の引き締まる思いです。わたくしどもも、よりきめ細かな心配りで商品をお届けできるよう努力してまいりたいと思います。(聞き手:NACHARAL代表 林夏子)